Kamis, 12 November 2020

日産、2020年度上期決算発表 連結営業損失1588億円、純損失444億円に - Car Watch

先行き不透明な中であっても、日産らしさを示す

日産自動車株式会社 社長兼CEO 内田誠氏

 続けて、日産自動車 社長兼CEOの内田誠氏が2020年度通期業績見通しについて説明。「全体需要の年間見通しは、この先新型コロナウイルス感染拡大による重大な事業活動の寸断が発生しない前提」と前置きしつつ、グローバルで前年比11%減の7590万台になると予想。2020年7月28日に発表した見通しよりは回復したとしつつも、依然として新型コロナウイルス感染拡大の影響は先行き不透明な状況が継続しており、見通しを示すことが難しく、引き続き市場動向を注視していく必要があるとした。

 内田氏は「Nissan NEXTの取り組みはこれまで着実に推移しております。しかしながら、新型コロナウイルスや世界経済など、下期の先行き不透明な環境下において、よりいっそう財務規律を徹底し、持続可能な事業基盤を強化していかなければなりません。そうした中で、特に在庫管理の徹底や生産能力の最適化による固定費の削減には一切の妥協なく取り組み、当社のコストベースを改善していきます。また、北米での販売正常化の取り組みを継続し、その他の地域においても販売の質の向上に徹底して取り組んでいきます。そして第2四半期でお示しできた勢い、モメンタムをこの下期も継続させていくことが重要であると考えています」と今後取り組むべき事項について述べた。

Nissan NEXTのゴール

 さらに、「販売台数の拡大を過度に追い求めるのではなく、台当たり収益を確保しながら着実な成長を果たす。そのためにコアマーケットへ競争力の高い新型車を投入していきます」と話し、今後、米国での事業回復を牽引していくためにSUVやピックアップセグメントの車種を刷新していくこと、ホームマーケットの日本では年内に新型コンパクトカーの発表を予定していることを紹介。加えて、インドでは新型の小型SUV「マグナイト」を導入するほか、「インフィニティQX55」「キャシュカイ」も年度内の発表を予定していることに触れ、新型車を投入することでモデルラインアップの刷新と強化を行ない、「Nissan NEXTのマイルストーンの1つである2021年度比例連結ベースでの営業利益2%の達成に繋げていきたい」と意気込みを語った。

12の新型車を投入

 内田氏は最後に「業績の回復を実現するためには、お客さま、サプライヤーの皆さま、販売会社の皆さまなど、すべてのステークホルダーの皆さまからの信頼を得ることが最も重要なことであると信じています。そのために日産は革新と挑戦を続けるチャレンジャーとしての日産DNAを再確認し、パートナーとともに事業を支える基盤の強化を図っています。企業風土を改革し、企業としての存在意義をコーポレートパーパスとして明確化することでわれわれの向かうべき道を明確に示します。そして、サプライヤーの皆さまや販売会社の皆さまとの関係をさらに強化し、ともにビジネスモデルを発展させてまいります」。

「皆さまからやっぱり日産だと信頼いただくためには、私は日産が日産らしさを発揮する会社であり続けなければならないと思っています。その使命を背負いながら、日産を正しい方向に導き、再び皆さまに信頼される会社になるよう、邁進してまいります。Nissan A to Zでご紹介しましたように、日産の絶え間ないイノベーションを生み出したクロスオーバーEVのアリア、果敢にチャレンジし続ける日産の情熱があふれたZ、新しい時代においてもこうした日産らしさを体現するクルマづくりに挑み続けます」と締めくくった。

2020年度上期決算発表記者会見

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2020-11-12 13:00:58Z
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