【ニューヨーク=大島有美子】連休明けの6日の米国株式市場で、中国のテック銘柄が軒並み下落した。中国政府が5日までに滴滴出行(ディディ)のアプリ配信を停止するなどネット企業への統制を強化する方針を発表。滴滴株は前週末比で20%下がった。中国政府の方針で事業が制限されるとの懸念が広がっている。
ダウ工業株30種平均は反落し、前週末比208ドル98セント(0.6%)安の3万4577ドル37セントで取引を終えた。米長期金利の指標となる10年物国債の利回りが一時、1.35%と2月下旬以来の水準に低下した。金利低下に伴う利ざや縮小の懸念からJPモルガン・チェースなど金融株に売りが広がった。
中国政府は滴滴の違法行為を認定してアプリのダウンロードの停止を命じたほか、トラック配車アプリの満幇集団(フル・トラック・アライアンス・グループ)、BOSS直聘の提供するアプリについても国家安全上の理由で審査を始め、利用者の新規登録の停止を命じた。
中国政府の方針を受け、3社の株価は急落した。滴滴は20%、満幇集団は7%、BOSS直聘は16%それぞれ前週末比で下落した。滴滴と満幇集団はニューヨーク証券取引所(NYSE)、BOSS直聘はナスダック市場にそれぞれ6月に上場したばかりだった。滴滴が上場したのは6月30日で、6日の終値は公開価格(14ドル)を下回る12ドル49セントだった。
売りは中国政府の審査対象となった3社以外の中国関連銘柄にも波及した。電子商取引大手のアリババ集団は3%、ネット検索大手の百度(バイドゥ)は5%、ネット通販の京東集団(JDドットコム)は5%、それぞれ下げた。中国政府は4月、アリババに独禁法違反で罰金を課すなどネット企業への取り締まり姿勢を強めている。
滴滴出行や満幇集団はソフトバンクグループ(SBG)が傘下のビジョン・ファンドを通じて投資し、大株主となっている。中国企業の伸びしろに期待しているSBGの投資戦略にも影響を及ぼす可能性がある。
6日の米原油先物は続落した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油先物の期近物は前週末と比べ2%安い1バレル73ドル台で取引を終えた。主要産油国が協調減産を巡る交渉で決裂し、供給不安からの買いが入り6日未明の時間外取引では1バレル77ドル弱と6年半ぶりの高値を付けていた。だが次第に減産幅の縮小で合意するとの見方が広がり、利益確定売りが優勢となった。
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2021-07-06 20:16:50Z
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