[ロンドン 17日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーであるビルロワドガロー仏中銀総裁は17日、気候変動に焦点を当てた「グリーン量的緩和(QE)」は市場に深刻な歪みをもたらすとの見解を示した。
総裁は、ECBによる資産購入プログラムの枠組みに資金の使い道を環境に配慮した事業に限定する「グリーンボンド(グリーン債)」への偏向を取り入れる「グリーンQE」の提案があったことを明らかにした上で、「この提案は不完全であり、深刻な制約がある」と述べた。
さらに金融政策はインフレ率をマクロ経済目標としており、社会的または特定分野の目標に特化するものではないと強調。「相対的に小さいグリーンボンド市場での大量購入は市場を大きく歪める可能性がある」と語った。
ビルロワドガロー総裁は、気候変動に関する金融リスクを検討するための中央銀行・金融当局ネットワーク、「気候変動リスクに係る金融当局ネットワーク(Network for Greening the Financial System)」の創設メンバーの1人。
気候変動により「物価に両方向の圧力が掛かり、経済活動が減速する可能性があるため、長期的なスタグフレーション的な衝撃が発生する恐れがある」とし、気候変動は金融リスクとなり得るとの考えを示した。
その上で、気候変動がもたらす経済的影響の理解に向けた世界的な取り組みに中央銀行も貢献する必要があると指摘。中銀が融資の受け入れ担保の構成を変更すれば、グリーンボンドを優遇する一方、環境破壊につながる事業に資金が振り向けられる債券などを排除することができる。
ビルロワドガロー総裁は、こうしたことには「対象となる資産の気候変動に対する影響を正確に把握する手法の確立が必要となる」と述べた。
https://jp.reuters.com/article/ecb-policy-villeroy-idJPKBN1W21WR
2019-09-17 15:50:00Z
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