7月1日からプラスチック製レジ袋が原則有料化された。分解されにくいプラごみを減らして海洋汚染を抑える目的で、消費者の意識改革もねらう。だがレジ袋をつくる業界にとっては、たまったものではない。レジ袋の原型を日本で初めて開発したとされる中川製袋(せいたい)化工(広島県大竹市)は、小売業界の発展を支えてきたと自負する。中川兼一社長に、胸の内を聞いた。
- 中川製袋化工
- 1929年、紙袋メーカーとして創業。包装用品の専門メーカー。中川兼一社長は3代目で、日本ポリオレフィンフィルム工業組合の常任理事も務める。
――容器包装リサイクル法の省令改正に伴い、すべての小売店でプラ製レジ袋の有料化が義務付けられました
「とうとう来たかという感覚だが、全く納得していない。小売業界の発展に、このレジ袋がどれだけ寄与してきたかと思うと、複雑な気持ちだ」
――その理由は
拡大するレジ袋の有用性について熱く語る中川製袋化工の中川兼一社長=2020年6月26日午後5時19分、広島県大竹市港町1丁目、井東礁撮影
「なぜ、まずレジ袋なのか根拠を示してほしい。日本の廃プラの排出量は年900万トン。うち400万トンが容器の包装で、レジ袋はその中の20万トンにすぎない。政府は環境対策の大目玉としてレジ袋の有料化に踏み切ったが、残りの380万トンはどうするのか。議論はほとんど進んでいない」
――レジ袋だけ減らしても効果はわずかだと
「レジ袋がどれだけ環境に負荷を与えているか検証したうえで、環境政策を進めてほしい。ペットボトルや使い捨ての弁当箱を規制した方が、よほど廃プラは減る。大企業の食品や飲料メーカーではなく、私たちのような弱小企業をターゲットにした。環境対策のスケープゴートにされた気がしてしようがない。環境省の職員も私にこう言いました。レジ袋は身近で国民にわかりやすいんですと」
――確かにレジ袋は私たちの生…
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2020-07-01 02:21:49Z
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