東京都は30日、新型コロナウイルスの「次の波」への警戒を呼びかけるための新たな指標を公表した。医療提供体制の状況を重視し、各項目を総合的に分析するとして、警戒を発する具体的な数値基準は設けない。専門家による分析を踏まえて、都は必要に応じて、不要不急の外出の自粛といった注意喚起を呼びかけていく方針だ。
新たな指標は7項目。潜在的な市中感染を把握するため、東京消防庁への発熱相談件数を追加。医療提供体制の逼迫(ひっぱく)度を判断する指標には、救急患者の搬送先を見つけるのに時間を要した件数を盛り込んだ。
陽性率の項目は従来はPCR検査だけだったが、短時間で結果がわかる抗原検査も対象に加える。感染経路が不明な人はこれまで感染者数全体に占める割合を指標としてきたが、経路不明の人数と、週単位の増加比に入れ替えた。
都の審議会委員で国立国際医療研究センターの大曲貴夫・国際感染症センター長は都の対策会議で、「発熱相談件数が上がると新規感染者が増えると気づいた」と説明。救急患者の搬送の項目については「コロナ患者が増えると、この件数が上がることを私たちは経験した。医療機関の負荷を示すものだ」と語った。
都はこれらの指標を前週の数値や緊急事態宣言下での最大値を参考に専門家に分析してもらいながら、次の波への警戒を発するか総合的に判断する。1日から新指標を試行し、本格的に運用していくという。
小池百合子知事は30日夜、「必要な警戒をしながら感染拡大の防止と、経済社会活動との両立を図っていく」と説明した。
都は都内の感染拡大がピークだった3月下旬~4月と比べて医療提供体制が確保できているなどとして、当面、経済活動を優先して、新たな休業要請は求めない。新たな指標の分析結果によっては、エリアを絞って、注意喚起することも想定しているという。
都は、全業種への休業要請を解除した6月19日までは、週平均で1日あたりの感染者が20人以上なら「東京アラート」を発し、50人以上なら「休業を再要請する」と数値基準を示していた。休業要請の全面解除を受けて、都は新たな段階へ移行したとして新指標を検討していた。
ここ1週間、都内の新たな感染確認は平均50人以上と高止まりしている。現在の状況について、都は「警戒すべき段階」としつつ、新宿や池袋などの夜の街関連での感染者が多く、市中感染が広がっている状況ではないと説明している。(長野佑介、軽部理人)
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2020-06-30 13:38:23Z
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