新型コロナの影響でEV生産を一時止めたテスラのフリーモント工場(米カリフォルニア州)=ロイター
【シリコンバレー=白石武志】米テスラが2日発表した2020年4~6月の電気自動車(EV)の世界販売台数は、前年同期比5%減の9万650台だった。新型コロナウイルスの影響で2割強の落ち込みを見込んでいた市場予想を上回り、2日の米国市場でテスラ株は急騰した。
EV販売の底堅さが確認され、2日の取引時間中にテスラ株は一時、前日比10%高の1228ドルをつけて上場来高値を3日連続で更新した。時価総額は一時2277億ドル(約24兆5000億円)となり、前日に初めて逆転したトヨタ自動車の時価総額との差を2兆円強に広げた。
テスラの四半期ベースの世界販売台数が前年実績を下回るのはデータを確認できる16年以降で初めて。ただ、20年4~6月の米国販売が3~4割落ち込んだライバルに比べると新型コロナの影響は限定的だった。オンライン販売に全面移行するなど、実店舗に依存しない販売手法が奏功したもようだ。
テスラの4~6月の世界販売の車種別の内訳は、小型車「モデル3」と小型SUV(多目的スポーツ車)「モデルY」の2車種が合わせて3%増の8万50台。高級セダン「モデルS」と高級SUV「モデルX」は計1万600台と40%減った。
テスラは地元自治体が実施した外出制限の影響で、米国内の唯一の完成車の組み立て拠点であるカリフォルニア州フリーモント市の工場の操業を3月下旬から5月中旬まで一時止めていた。同社は2日の声明で「生産は以前のレベルに戻った」としている。中国・上海市のEV工場を合わせた4~6月の生産台数は8万2272台と前年同期比5%減の落ち込みにとどまった。
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2020-07-02 18:14:03Z
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