10日午前の東京株式市場で日経平均株価は続伸し、前日比268円37銭(1.08%)高の2万5108円21銭で終えた。朝方には一時、2万5279円まで上昇し、取引時間中の高値としては1991年6月6日(2万5299円24銭)以来29年ぶりの水準となった。新型コロナウイルスを巡り、米製薬大手でワクチン開発や治療薬に関する前向きな報道が相次いだ。感染収束で経済活動の本格的な再開への期待が広がり、景気敏感株が主導する上昇となった。
日本時間9日に米ファイザーが開発中のワクチンについて予防に高い有効性を示すデータを発表したことに続き、10日午前には米食品医薬品局(FDA)が米製薬大手イーライリリーの抗体薬について新型コロナの治療薬として緊急使用許可を出したと伝わった。新型コロナを巡るワクチンや治療薬の開発が順調に進んでいることを示すニュースが続き、投資家心理を上向かせている。
半面、朝方に一時400円超高まで上昇した後は利益確定売りに押され、上げ一服となった。市場では「(日経平均の過去14日間の日々の上昇幅の合計を、上昇・下落幅の合計で割って算出する)RSI(相対力指数)が9日時点で70.97%と買われすぎを示す70%を超えたことで、高値警戒感が出始めている」(国内運用会社のストラテジスト)との見方があった。グロース(成長)株の一角には下落圧力が強まった。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はともに上昇した。
ワクチン関連のニュースを受けて売買は活況となり、前引け時点の東証1部の売買代金は概算で2兆0991億円、売買高は10億8725万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1388と、全体の6割強を占めた。値下がりは727銘柄、変わらずは62銘柄だった。
長期金利の上昇で資金運用環境が改善するとの見通しで第一生命HD、T&D、東京海上、MS&ADなど保険株が買われている。JAL、ANAHDは大幅高。一方、コロナ禍で堅調だったエムスリー、ヤマトHDなどが安い。ソフトバンクGは3.1%安で午前の取引を終えた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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2020-11-10 02:56:00Z
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