29日午前の東京株式市場で日経平均株価は大幅に続伸し、前日比438円34銭(1.63%)高の2万7292円37銭で前場を終えた。取引時間中として1990年8月以来、約30年4カ月ぶりの高値を付けた。米追加経済対策の成立が引き続き安心材料となり、短期筋の先物買いが主導する形で上昇が加速した。
前日の米株式相場の上昇を背景に、リスク許容度を高めた投資家による買いが先行し、取引開始直後に2万7000円を上回った。日本時間29日午前の米株価指数先物相場が堅調だったことも追い風に上げ幅を広げていった。
米追加策により米国で経済活動の回復が早まるとの期待感から、空運や陸運など景気に敏感な業種の一角が大きく上昇した。
市場参加者は「薄商いの中でスルスル上昇してきた」と口をそろえていた。年末年始の休暇に入る前に、日経平均オプションのコール(買う権利)の売り手がリスク回避(デルタヘッジ)のために先物を買っているのではとの観測も聞かれた。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も続伸した。TOPIXは一時、年初来高値を上回った。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆25億円、売買高は4億7174万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1494と、全体の約7割を占めた。値下がりは595、変わらずは82銘柄だった。
大日本住友が大幅に上昇した。三菱重やIHI、川重が上げた。ソフトバンクグループ(SBG)に買いが集まり、日産自動車や三菱自も買われた。一方、JT、国際石開帝石が売られた。AGCや浜ゴムが下げた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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2020-12-29 03:03:36Z
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