東京証券取引所は9日、令和4年4月の市場再編に向け、各企業に対して新市場区分の上場維持基準に適合しているかどうかの1次判定結果を通知した。結果を受け、各企業は9~12月末の期間に、希望する市場区分を申請する。東証は、現在の「第1部」に代わり最上位となる「プライム市場」に区分される企業に対し、独立性の高い社外取締役の割合を3分の1以上とするなど統治体制強化を求める。欧米優良企業の統治水準に近づけ、海外投資を呼び込む狙いだ。
今回の1次判定は、優良企業とみなされるプライム市場への上場が維持されるかどうかの大きな分岐点となる。各社は認定獲得に向けて株主対策などを進めてきた。今回の1次判定で失格扱いを受けた企業も、改善計画を東証に提出すれば、当面の間、上場できる経過措置を設ける。
東証は6月末時点の各企業の流通株式時価総額などを、各市場の上場基準に照らして新区分の適合状況を確認。プライム市場の1次判定では、親会社の自己保有分などを除き市場で売買できる流通株の時価総額で100億円以上、全株式に占める流通株の比率で35%以上などの基準を達成しているか審査した。
また、経営の質を高めるため、上場企業には社外取締役の割合や女性の活用、気候変動対応など従来の市場よりも厳しいガバナンス(企業統治)基準に適合するよう求める。東証は、4年1月に新区分の上場銘柄一覧を公表する予定だ。
プライム市場入りが注目されている企業
企業 | 結果 |
---|---|
ゆうちょ銀行 | プライム不可 |
Zホールディングス | 非公開 |
ユーセンネクストホールディングス | プライム不可 |
アコム | 非公開 |
オリエントコーポレーション | 非公開 |
日立物流 | プライム不可 |
日産車体 | - |
三菱食品 | 非公開 |
チムニー | 非公開 |
近鉄百貨店 | 非公開 |
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2021-07-09 06:41:10Z
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