セブン―イレブン・ジャパンは１０日、アルバイトやパート従業員の残業手当の一部について、少なくとも計約４億９０００万円を支払っていなかったと発表した。対象は記録が残っている２０１２年３月以降、全国約８１００店、約３万人。最大で１人当たり２８０万円の未払いもあったという。永松文彦社長は、報酬の１０％を３か月返上する。
永松社長は東京都内で記者会見し、「加盟店の従業員、オーナー、関係者のみなさまに多大な迷惑と心配をかけたことを深くおわびする」と述べ、陳謝した。
セブンは、過去にさかのぼって未払いを確認し、全額を支払う方針だ。未払いは、確認できたもので、１人あたり平均１万６０００円で、８割以上が１万円以下だが、最高２８０万円の未払いもあった。
未払いは、労働基準監督署が今年９月、加盟店に指摘したことで発覚した。セブンでは、加盟店が従業員の給与を負担するが、計算や支払いはチェーン本部が代行している。
セブンは、０１年６月にも残業手当の計算方法が間違っていると労基署から指摘されたが、同１０月に修正した際、設定する数値を誤ったという。当時は事実を公表せず、従業員に未払い分を支払っていなかった。未払いは１９７３年の創業当初から発生していた可能性もある。永松社長は、「記録がなく、詳細が把握できていない」と説明した。セブンは、専用の問い合わせ窓口を設置し、対象となる従業員の問い合わせを受け付ける。問い合わせ先は、０１２０・３８６・０７６。
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2019-12-10 11:45:00Z
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