成田国際空港会社は10日、新型コロナウイルスの感染拡大による旅客の激減で航空機の運休や減便が相次いでいることから、成田空港の2本ある滑走路のうち、1本を12日から一時閉鎖すると発表した。1978年の開港以来、天候や事故、点検以外の理由で滑走路を閉鎖するのは初めて。再開時期は未定。
成田空港には、4000メートルのA滑走路と2500メートルのB滑走路があり、B滑走路を一時閉鎖する。空港会社は「空港機能は維持する。発着回数の回復までには相当程度の期間を要すると見込まれ、運用体制を見直す」と説明した。12日以降、A滑走路を長時間使用できない事態が起きた場合、到着機は他空港に行き先を変更するケースが出るという。
航空各社が旅客の激減によって国際線の運休や減便を決めたため、成田空港では3月29日~4月4日の国際線の発着回数は582回と前年同期比83・4%減。成田空港を3月1~21日に利用した出国旅客数は26万1700人、前年同期比で72%減った。いずれも4月以降、さらに落ち込んでいる。
成田発着の国内線も、緊急事態宣言の発令で旅客が激減し、格安航空会社(LCC)3社は10日から運航本数を大幅に減らしている。ジェットスター・ジャパンは5月6日までに国内全体で計画していた1939便のうち88%にあたる1706便を減らし、成田発着の14路線のうち運航を継続するのは札幌と関西、福岡、那覇の幹線の4路線だけとなっている。【中村宰和】
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2020-04-10 07:03:01Z
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