1日の米株式市場ではS&P500種株価指数が3日続伸。ナスダック総合指数は史上最高値を更新した。新型コロナウイルスのワクチン開発で前向きな話が伝わったことや、米製造業指標が市場予想を上回ったことが好感された。
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S&P500種は前日比0.5%高の3115.86。ダウ工業株30種平均は77.91ドル(0.3%)安の25734.97ドル。ナスダック総合指数は1%上昇した。米国債は下落。ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し、0.68%。
米ファイザーと独バイオNテックが共同開発する新型コロナウイルス感染症(COVID19)のワクチン候補は、第1相臨床試験で安全性が示され、患者に抗体が作られることが確認された。米供給管理協会(ISM)が発表した6月の製造業総合景況指数は52.6と1年2カ月ぶりの高水準となり、市場予想(49.8)を上回った。
ただ、アリゾナ州とカリフォルニア州での新型コロナ新規感染者数がそれぞれ過去最多になったことを受け、S&P500種は日中高値を離れた。テキサス州ヒューストン地域では、集中治療を要する患者が受け入れ能力の102%に達した。ボーイングやウォルグリーン・ブーツ・アライアンスが下げ、ダウ平均の下落につながった。
JPモルガン・アセット・マネジメントのグローバル市場ストラテジスト、デービッド・レボビッツ氏は「経済の健全性(ヘルス)と人々の健康(ヘルス)との間に、緊張関係が内在している」と指摘した。
市場参加者は米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨にも注目。議事要旨によると、幾人かの参加者が、経済には「当面」支援が必要であり、金融当局は今後の会合で政策見通しについて明確に伝達するよう努めるべきだとの認識を示した。
為替市場ではドルが主要10通貨の大半に対して下落。予想を上回ったISM製造業指数とワクチン候補のニュースを受け、逃避需要が減退した。
ブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.3%低下。ドルは円に対して0.4%安の1ドル=107円47銭。対ユーロでは0.2%安の1ユーロ=1.1251ドル。
ニューヨーク原油先物相場は反発。米エネルギー情報局(EIA)の週間統計で、米原油在庫が2019年12月以来の大幅な減少となったことが明らかになった。ただ新型コロナの感染拡大で需要が伸び悩むとの懸念で、上値は限定された。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物8月限は55セント(1.4%)高の1バレル=39.82ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント9月限は76セント高の42.03ドル。
ニューヨーク金先物相場は反落。米製造業指標が良好だったことなどで逃避需要が後退した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は1.1%安の1オンス=1779.90ドルで終了。
原題:Stocks Rise With Nasdaq at Record on Vaccine Hope: Markets Wrap、Dollar Drops on Optimistic U.S. Data, Virus Vaccine: Inside G-10、Oil Advances as U.S. Stockpiles Drain by Most Since 2019、Gold Futures Fall From Eight-Year High on Factory Data, Vaccine(抜粋)
(第5段落に市場関係者の見方を追加し、相場を最新にして更新します)
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2020-07-01 21:21:00Z
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