政府は、今年度の「経済財政白書」で、新型コロナウイルスの影響によって海外からの部品の調達が滞り、自動車メーカーが大幅な減産を強いられている事態を踏まえ、サプライチェーンを強くするための早急な取り組みが求められると指摘しました。
政府は、日本経済の現状を分析し、課題などについてまとめた今年度の「経済財政白書」を24日公表しました。
それによりますと、新型コロナの感染拡大から2年目に入った日本経済の主な課題として「サプライチェーンの強じん化」を挙げています。
国内では去年、マスクや医療品などの供給が不足しましたが、ことしは世界的な半導体不足の影響に加え、東南アジアでの感染拡大によって現地からの部品の調達が滞り、自動車メーカーが大幅な減産を強いられています。
こうした事態を踏まえ、白書では、世界の感染状況しだいで今後、自動車産業以外にも生産調整が広がる可能性があるとして、経済安全保障を確保するうえでも、サプライチェーンを強くするための早急な取り組みが求められると指摘しました。
西村経済再生相「変革は進み始めているが 加速を」
今年度の「経済財政白書」について、西村経済再生担当大臣は、24日の閣議のあとの記者会見で「サプライチェーンの問題など、中長期的に取り組まないといけない課題はまだまだある。変革は進み始めているが、まだスピード感は鈍いので、これを加速していく必要がある」と述べました。
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2021-09-24 03:05:14Z
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