1ドル=104円台後半で推移する外為市場(26日午前、東京都港区)
26日午前の東京外国為替市場で対ドルの円相場は一時、104円61銭と1月3日以来、約7カ月半ぶりの高値をつけた。市場では米中貿易戦争が激化するとの懸念が浮上し、円買い・ドル売りが入りやすくなっている。9時30分現在は105円台前半で推移している。
23日にトランプ米大統領が中国の報復関税に対して追加関税を発表したことを受け、市場では米中貿易戦争が激化するとの見方が広がった。
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さらに米ホワイトハウスは25日に声明を出し、トランプ米大統領が中国への制裁関税を「もっと引き上げなかったことを後悔している」と主張した。これに先だち、トランプ氏は記者からの質問で中国の貿易戦争激化について「再考する」と発言し、米メディアが「姿勢を軟化させた」と報じていた。声明はこれを「大いなる誤解」と断じ、トランプ氏が米中貿易戦争を後悔したことはないと改めて強調した。
フランスで開幕中の主要7カ国(G7)の首脳会議(ビアリッツ・サミット)で、各国首脳は米中間の追加関税の応酬が止まらないことに懸念を示したが、具体策には踏み込めなかった。投資家はリスク回避姿勢を強め、安全資産とされる円を買っている。
三井住友銀行の宇野大介氏は「米中貿易戦争は時間がたてば好転するとの楽観論が後退している」と分析する。「今後は1ドル=100円を目指して円高が進んでいくだろう」とみる。
急激な円高は企業業績の下押し材料になる。6月の日銀短観の大企業製造業の2019年度の想定為替レートは1ドル=109円台前半だ。足元では4円超の円高が進んでおり、輸出企業にとって業績の重荷となりかねない。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO48987000W9A820C1MM0000/
2019-08-25 22:25:00Z
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