S&P500種株価指数は、どんなに上昇しても結局は一定の水準に回帰しなければならないようだ。こうした動きは2日にも見られ、米株売りを受けて同指数は1年9カ月前の水準近辺まで下落し、これを受けてトランプ米大統領は怒りのツイートを投稿した。
これまで米株式相場で繰り返し起きてきたように、数日間の値下がりで数週間・数カ月にわたる上昇を消す展開となり、S&P500種は過去に何度も付けていた水準に戻った。トレーダーからは同指数がわずか15ポイント上昇するのにほぼ2年かかったとの不満の声が上がった。
ステートストリートのグローバルマクロストラテジスト、マービン・ロー氏は「ツール・ド・フランス(自転車ロードレース)で自転車に乗っているようなものだ」と指摘。「大きな上りに大きな下り、それに恐ろしいほどの下りだ。そして次のピークまで上がったら、また下がることになる」と述べた。
トランプ氏は前任者より株価上昇について自画自賛することを好む。トランプ氏の成績は歴史的な基準では引き続き堅調で、大統領選勝利以降のS&P500種の配当を含めたリターンはプラス約43%。ただ、価格のみに基づくと、2018年1月時点とほぼ同じリターンにとどまっている。強弱入り交じった経済指標や2年間の貿易戦争を経ても、相場はその当時から大きく変わらなかったことになる。
「結局はすべてトランプ氏に原因がある。貿易と関税はトランプ氏の責任にすることができるからだ」と、アビバ・インベスターズの米株責任者スーザン・シュミット氏は指摘した。
原題:The Donald Trump Stock Market Hasn’t Budged for Almost Two Years(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-10-03/PYRZMFT0AFB401
2019-10-03 07:00:00Z
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