タクシーの乗車前に料金が分かる新しい運賃制度「事前確定運賃」が28日から始まった。
スマートフォンのアプリでタクシー配車を行うジャパンタクシーなど数社のサービスで、目的地などを入力すると事前に運賃が表示される。タクシー運賃は実際の乗車距離や時間に比例して増える方式が一般的だが、訪日客ら土地勘のない人も安心して乗車できるようになる。
ジャパンタクシーは東京23区と武蔵野、三鷹両市のほか北海道の札幌、千歳の両市で事前確定運賃サービスを開始。乗車場所と降車場所を入力して経路を選ぶと、時間帯や曜日などに基づいて事前に運賃が確定する。国土交通省によると札幌、東京、名古屋など27地域で、約200のタクシー事業者が事前確定運賃に対応予定。開始時期は事業者やアプリごとに異なり、段階的に拡大する見通しだ。
事前確定運賃は、平成29年8月に国交省やタクシー各社が実証実験を実施。利用者からも好評で、国交省が道路運送法に基づく通達を改正して28日から制度としてスタートした。
ジャパンタクシーの川鍋一朗社長は「大正元(1912)年に距離に応じて増える運賃が始まったが、ルートを事前に決められる配車アプリで、業界108年目で初めての運賃体系を導入できた」と事前確定運賃の意義を強調した。
事前確定運賃制度は、複数の交通手段を一括して利用・決済する「MaaS(マース)」の普及にもつながると期待されている。電車、バス、タクシーを乗り継いだ場合の一括運賃決済が可能になるためで、今後のマースの普及拡大に弾みがつきそうだ。
https://news.livedoor.com/article/detail/17299354/
2019-10-28 10:48:00Z
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