経営不安説がくすぶる日産自動車が、当面の資金確保に向けて動いた。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、自動車大手は世界規模で販売が急減している。日産も例外ではないが、同社は2018年11月のカルロス・ゴーン元会長の逮捕に端を発した経営の混乱や仏ルノーとの業務・資本提携の変調、営業不振に、コロナ禍が追い討ちをかけた。
■当面の資金を確保
日産自動車が、主力のみずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、日本政策投資銀行に対して、コミットメントライン(一定額まで借りたいときに資金を借りられる融資枠)の設定を含む合計で5000億円規模の融資を要請したと、2020年4月9日に複数のメディア(ウェブ版)が報じた。
7日の取締役会で資金確保策を説明。朝日新聞(4月10日付)によると、日本政策投資銀行に対しては、災害などで被害を受けた企業に対する「危機対応融資」と呼ばれる枠組みを使った融資を求めている。銀行側もおおむね応じる方向という。
新型コロナウイルスの感染拡大で、日産は世界的に販売が激減したこと、また欧米工場が全面停止するなどで、事業が停滞している。3月30日に発表した2月の生産実績(グローバル生産)によると、2019年4月~20年2月の累計生産台数は432万99台で、前年同期比で12.1%減だった。国内、海外生産ともに前年実績を下回った。
また、販売実績(グローバル販売)も同じ時期の累計販売台数は447万6405台で、同10%減と国内、海外販売とも前年実績を下回った。
一方、国内で日産は3月27日に、4月2日以降に栃木工場など3工場で夜勤の停止や生産停止を計画していることを発表。生産調整に伴い、従業員に通常の賃金の全部か一部を支払って自宅待機とさせる一時帰休を検討している。
4月9日付のブルームバーグによると、日産自動車九州で4月から夜勤停止の開始、5月1日には車両生産を停止すると報じ、同社の広報担当者のコメントとして、製造現場の約4000人の従業員に対して社内規定にそった手当を生産調整の期間中も支払う、と明かしたという。
クルマが売れずに資金が入ってこない一方で、人件費などの固定費が流出。日産としては、従業員への手当てを含め、コロナ禍が収まったときに工場を円滑に再開できる態勢を整えておきたい。
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2020-04-11 06:20:00Z
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