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楽天が11日発表した2020年1~6月期の連結決算(国際会計基準)は、最終損益が274億円の赤字(前年同期は1002億円の黒字)だった。最終赤字は11年同期以来9年ぶり。4月に参入した携帯電話事業やインターネット通販事業の物流拠点への投資が重荷になった。クレジットカードなど好調な金融部門への依存が高まっている。
4月にサービスを始めた携帯事業の営業損益は824億円の赤字(同189億円の赤字)だった。サービスの開始直後は申込件数が伸び悩んだが、6月末に計100万回線を超えた。初年度に300万回線以上の顧客獲得を目指しており、約3カ月で目標の3分の1に達した。
楽天は携帯を「楽天市場」などの電子商取引(EC)や金融に続いて3つ目の収益の柱に位置付けるが、基地局などへの先行投資が重い。29年3月までに現行の4Gと次世代通信規格「5G」のネットワーク整備などに計8000億円を投資する計画だ。
三木谷浩史会長兼社長は同日開いたオンラインの記者会見で、基地局整備について「爆発的なスピードで進める」と語った。総務省に提出した計画では26年3月までに約2万7000局を整備する予定だったが、5年ほど前倒しして21年中に整える方針だ。
楽天はNTTドコモなど先行する3社に比べて大容量のデータ通信プランを半額にするなど安さが売りだ。契約者の獲得に向けて携帯端末の価格を期間限定で1円にするキャンペーンなども実施し、販売促進にかかる費用も大きい。
独自開発した小型のスマートフォン「楽天ミニ」を巡っても対応周波数の一部を無断で変更するなどし、総務省が楽天モバイルを電波法違反で行政指導した。5度目の行政指導となり、消費者の信頼を失う事態も相次いでいる。
主力のEC事業は利用額は増えた一方、営業損益は89億円の赤字だった。新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛で通販が伸び、4~6月期の国内での流通総額は1兆円強と15%増加した。利益面では米アマゾン・ドット・コムなどに対抗して物流施設などへの投資を増やしたことが響き黒字を確保できなかった。ECでも携帯事業の赤字を補えていない。
一方、クレジットカードや電子マネーなどの利用が増え、金融関連事業の営業利益は2割増の410億円だった。利益の大半を金融部門が支える構図が鮮明だ。
売上高にあたる売上収益は16%増の6787億円、営業損益は207億円の赤字(前年同期は1118億円の黒字)だった。携帯事業は足元では収益に貢献していないが、三木谷氏は「ユーザーを獲得できればデータを使ったマーケティングなど付加価値が高いサービスを提供できる」と述べた。
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2020-08-11 11:14:57Z
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