静岡県が着工を認めず開業が遅れる可能性が出ているリニア中央新幹線の工事について、国土交通省の鉄道局長が13日、現地を視察したうえで記者会見し、近く行われる見通しの県知事とJR東海の社長の会談で建設的な議論が進むことに期待を示しました。
リニア中央新幹線の静岡県内のトンネル工事をめぐっては、県が水資源への影響に対する懸念から着工を認めず、JR東海は今月中に本格的な工事に向けた準備作業を始めなければ、2027年の開業は難しくなるという認識を示しています。
こうした中、国土交通省でこの問題を担当する水嶋智鉄道局長が静岡市葵区の関係する工事現場を視察し、JRが工事に向けて整備する予定の作業場や土置き場などの状況を確認しました。
視察のあと水嶋局長は記者会見し「関係者の間では環境や安全面の対策についてさまざまな調整や努力が行われていることが確認できた」と述べました。
そのうえで近く行われる見通しの、静岡県の川勝知事とJR東海の金子社長の会談について「JRは県に望むことを具体的に示し、県はどのような制度や法的な根拠に基づいて判断しているのか示すことが重要なのではないか」と述べ、抽象的なことばのやり取りではなく建設的な議論によってお互いの理解が深まることに期待を示しました。
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2020-06-13 11:58:30Z
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