米国は5000万バレルの石油備蓄を放出する。ホワイトハウスが23日発表した。備蓄放出は日本、中国、インド、韓国、英国との協調で実施される。原油高に対応する主要石油消費国の異例の協調措置は、石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」の反発を招く可能性がある。
発表によれば、このうち3200万バレルは戦略石油備蓄(SPR)から、将来SPRに戻すことを前提に今後数カ月間かけて放出される。残る1800万バレルについては、既に議会で承認された売却分を加速することで供給を増やす。
バイデン米政権の当局者1人が23日、記者団に語ったところによれば、早ければ12月半ばから下旬に放出を開始する見通しだ。ホワイトハウスは必要に応じて追加対応も取るとしたが、具体的な内容には言及しなかった。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物1月限は一時1.9%安となったものの、その後下げを消した。放出の大部分が将来返還される形をとっているため、先行きで需給がひっ迫するとの思惑を生んだ。
OPECプラスが大幅な増産要求をはねつけた後での今回の協調放出は米国にとって外交的な勝利だ。だが、OPECプラスの複数の当局者は、生産引き上げを中止して備蓄放出の効果を打ち消すなど、対抗手段に出る可能性が高いと警告した。
日本の対応
日本経済新聞は電子版で、日本政府は24日に国家備蓄の放出について発表すると報じた。必要な備蓄量を上回る余剰分を放出する予定で、売却のための入札を年内にも実施すると伝えている。国家備蓄の放出は初めて。またNHKは、米政府の発表を踏まえ、日本政府がまずは数日分を放出し、追加の放出も検討すると報じた。
経済産業省によると、日本は国際エネルギー機関(IEA)の基準ベースで133日分(国内基準で145日分)の国家備蓄を9月末時点で保有している。サウジアラビアなどの産油国と行っている共同備蓄や民間企業が保有する備蓄と合わせるとIEA基準で224日分(同242日分)の備蓄を抱えている。
政府は国家備蓄の目標量として「産油国共同備蓄の2分の1と合わせて輸入量の90日分程度(IEA基準)に相当する量を下回らない」と定めている。直近の9月末時点の備蓄量で計算すると計136日分となり、目標を大きく上回っている。
原題:Biden Orders Release of U.S. Oil Reserves in Challenge to OPEC+、Oil Advances With Global SPR Release Smaller Than Expected(抜粋)
(詳細を加えて更新します)
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2021-11-23 14:47:17Z
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