日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者(65)をめぐる特別背任事件で、前会長が中東の子会社からオマーンの販売代理店に「販売促進費」として送金させた資金について、日産関係者が「不要な支出だった」と証言していることが関係者への取材でわかった。前会長は自分の裁量で使える予備費から支出していたが、子会社の予算は余っていたことが判明。東京地検特捜部は、前会長が資金の還流を隠すために送金目的を偽ったとみている。
特捜部の調べでは、ゴーン前会長は2015~18年、アラブ首長国連邦にある日産子会社「中東日産」からオマーンの販売代理店「スヘイル・バウワン・オートモービルズ(SBA)」に約17億円を送金。そのうち約5億6千万円を、自らが実質的に保有するレバノンの投資会社「GFI」に還流した疑いがあるという。
原資はCEO(最高経営責任者)の裁量で使える「CEOリザーブ(予備費)」で、ゴーン前会長は「販売促進費」名目で支出していた。
一方、複数の関係者によると、中東日産には、自分たちで予算化した100億円規模の販売奨励金があったという。各国の販売店と決めた年間の販売目標などに基づき、中東日産の判断で支出するが、使い切れずに半分ほど余るような状況だったという。
日産関係者は特捜部にこうした…
https://www.asahi.com/articles/ASM462T3GM46UTIL002.html
2019-04-06 05:00:00Z
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