インタビューに応じたのは、愛媛大学医学部附属病院の腎臓内科医、三好賢一 医師です。
三好医師によりますと、ことし1月末、愛媛県内の60代の女性がけん怠感や筋肉痛、それに食欲の低下や味覚障害などを訴え、かかりつけ医を通じて、診察に訪れたということです。
血液検査をしたところ、腎臓の働きを示す数値が正常値の4分の1程度に低下するなど、著しく腎臓機能が低下していたということです。
その後、入院して詳しい検査を行った結果、尿細管で尿から必要な栄養素などを再吸収する腎臓機能が低下し、筋力低下やけん怠感などを引き起こす「ファンコニー症候群」だと分かったということです。
女性は、腎臓の病気も含めて持病はなく、「小林製薬」の「紅麹コレステヘルプ」を摂取していたということです。
もともと高血圧だった女性は、コレステロールの値を低下させたいと、去年9月から摂取を始めていて、ことし1月中旬までほぼ毎日、摂取していたところ、けん怠感や筋肉痛などの症状が出たということです。
その後、摂取をやめて、症状がなくなり、腎臓の働きを示す数値も回復傾向にあるものの、依然、正常値の半分程度にとどまっているため、現在も通院で経過観察をしているということです。
三好医師は「持病もなく、遺伝でもない中でなぜファンコニー症候群となったのか違和感があった。健康食品と症状との因果関係はわからないが、このまま女性が摂取を続けていたら、人工透析が必要になるほど悪化するおそれもあったし最悪の場合、命に関わる可能性もあった。かつて摂取していていまは摂取をやめている人でも筋肉痛や力が入りにくいなどの症状があった人は、すぐに医療機関を受診をしてほしい」と話していました。
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2024-04-03 11:55:52Z
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