去年7月に開かれた東芝の株主総会の運営について、株主側に選任された弁護士でつくる第三者委員会が報告書を公表し、株主総会は公正に運営されたものとはいえないと結論づけました。東芝が“モノ言う株主”との対立を問題視していた経済産業省と緊密に連携し、外為法に基づく権限を背景とした不当な影響を一部の株主に与えたと指摘しています。
去年7月に開かれた東芝の株主総会では、いわゆる“モノ言う株主”として知られる筆頭株主の投資ファンド「エフィッシモ・キャピタル・マネジメント」がみずから選んだ社外取締役を増やすよう求める株主提案を行いましたが否決されました。
この総会の運営が公正だったかをめぐり、ことし3月の臨時株主総会でエフィッシモ側が提案し選任された弁護士でつくる第三者委員会が調査を行い、10日報告書を公表しました。
報告書では、東芝が“モノ言う株主”との対立を問題視していた経済産業省と緊密に連携し、日本の安全保障にとって重要な企業への出資を規制することなどを定めた改正外国為替法に基づく権限を背景とした不当な影響を、一部の株主に与えたと指摘しています。
そのうえで、去年7月の株主総会は公正に運営されたものとはいえないと結論づけています。
これについて東芝は「内容を慎重に検討のうえ、後日開示する」としています。
東芝は今月25日に定時の株主総会を開き、13人の取締役の選任案を諮る予定ですが、総会の議論にも影響を与えそうです。
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2021-06-10 09:08:28Z
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