Kamis, 10 Juni 2021

東芝の株主総会の運営 “公正とはいえない”と結論 第三者委 - NHK NEWS WEB

去年7月に開かれた東芝の株主総会の運営について、株主側に選任された弁護士でつくる第三者委員会が報告書を公表し、株主総会は公正に運営されたものとはいえないと結論づけました。東芝が“モノ言う株主”の提案を妨げようと、経済産業省と緊密に連携し、外為法に基づく権限を背景とした不当な影響を一部の株主に与えたと指摘しています。

去年7月に開かれた東芝の株主総会では、いわゆる“モノ言う株主”として知られる筆頭株主の投資ファンド「エフィッシモ・キャピタル・マネジメント」が、みずから選んだ社外取締役を増やすよう求める株主提案を行いましたが、否決されました。

この総会の運営が公正だったかをめぐり、ことし3月の臨時株主総会でエフィッシモ側が提案し選任された弁護士でつくる第三者委員会が調査を行い、10日、報告書を公表しました。

報告書では、東芝が“モノ言う株主”の提案を妨げようと、経営の混乱を問題視した経済産業省と緊密に連携し、日本の安全保障にとって重要な企業への出資を規制することなどを定めた改正外国為替法に基づく権限を背景とした不当な影響を、一部の株主に与えたと指摘しています。

そのうえで、去年7月の株主総会は公正に運営されたものとはいえないと結論づけています。

これについて東芝は「内容を慎重に検討のうえ、後日、開示する」としています。

経済産業省は「報告書の内容を確認中で、現時点ではコメントはできない」としています。

東芝は6月25日に定時の株主総会を開き、13人の取締役の選任案を諮る予定ですが、総会の議論にも影響を与えそうです。

報告書 “当時 車谷社長が菅官房長官に説明と推認”

第三者委員会の報告書では、去年7月の株主総会を前にした5月11日に、当時の車谷暢昭社長が、官房長官だった菅総理大臣との朝食会に出席し、その際、改正外国為替法を根拠として“モノ言う株主”への対応をまとめた「ポジションペーパー」を含む資料に基づいて、株主総会への対応を説明したと推認されるとしています。

これについて車谷前社長は、第三者委員会のヒアリングに対し、朝食会への出席について暗に認めつつ「ポジションペーパーについては記憶がない。菅氏との朝食会では個別の話はできず、会食の前後にも話はできない」などと述べたとしています。

菅首相「全く承知をしていない」

これに関連して、10日夜、記者団が「報告書には、総会に先立って、当時官房長官だった菅総理大臣が車谷氏らと会って説明を受け『強引にやれば捕まえられるんだろ』などとコメントしたとの記述があるが」と質問したのに対し、菅総理大臣は「全く承知をしていない。そのようなことはない」と述べました。

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2021-06-10 10:07:27Z
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