関西スーパーマーケット(兵庫県伊丹市)の臨時株主総会が29日、兵庫県伊丹市内のホテルで開かれ、流通大手エイチ・ツー・オー(H2O)リテイリング(大阪市)との経営統合案が可決された。出席した株主の賛成は66・68%と、可決に必要な3分の2をわずかに上回る僅差での決着となった。
結果を受け、首都圏地盤のオーケー(横浜市)は、関西スーパーへの株式公開買い付け(TOB)による買収提案を取り下げると発表した。
総会には、関西スーパーが株式交換によってH2Oの子会社となる議案が提出された。午前10時に始まったが、賛否が
議案の可決を受け、H2Oは関西スーパーへの出資比率を58%まで引き上げて12月1日付で子会社化し、来年2月にH2O傘下の食品スーパー2社と経営統合させる。3社の売上高の合計は4000億円規模となる。統合による規模の拡大で仕入れや物流の効率化を図り、経営基盤を強化する。
関西スーパーの福谷耕治社長は総会終了後、報道陣に対し、「H2Oとともに企業価値の向上を目指す」と強調した。一方、総会に出席したオーケーの二宮涼太郎社長は「あとわずかだったので悔しい思いはあるが、株主の判断を受け止めたい」と述べた。
関西スーパーとH2Oは8月末、経営統合することを発表した。これに対し、関西スーパー株を7・69%保有するオーケーがTOBに踏み切る方針を表明し、争奪戦となっていた。
人口減少が進む中、食品スーパーの競争は激しくなっており、イオンが9月に15%を出資しているフジ(松山市)の買収を発表するなど、再編の動きは全国に広がっている。
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2021-10-29 07:30:00Z
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