【NQNニューヨーク=戸部実華】12日のニューヨーク外国為替市場で円相場は大幅に3日続落し、前週末比1円40銭円安・ドル高の1ドル=113円55~65銭で取引を終えた。一時は113円78銭と2018年12月以来、約2年10カ月ぶりの円安・ドル高水準を付けた。米連邦準備理事会(FRB)が11月にテーパリング(量的緩和の縮小)開始を決めるとの見方が改めて意識され、円売り・ドル買いを促した。
海外市場で進んだ円安・ドル高の流れを引き継ぎ、円は安く始まった。9月の米雇用統計では雇用者数の伸びは市場予想を下回ったが、賃金上昇や失業率の低下が労働市場の引き締まりを示した。クラリダFRB副議長は12日の講演で「2022年半ばごろに終了させる資産購入の段階的な縮小は近く正当化されるだろう」と述べた。
11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)でテーパリング開始を決定し、米金融緩和が縮小に向かうとの観測が強まった。日米の金融政策の方向性の違いを見込んだ円売り・ドル買いが広がった。当面の相場レンジとみられていた111~112円を明確に抜け「円売り・ドル買いが勢いづいた」(邦銀為替ディーラー)との声もあった。
円は売り一巡後は下げ渋った。アジアの取引時間帯に1.63%と6月以来の高水準を付けた米10年物国債利回りが12日は好調な10年債入札などを受け、前週末比0.04%低い1.57%で終えた。日米金利差の拡大観測がやや後退し、円相場を下支えした。13日は9月の米消費者物価指数(CPI)の発表や9月開催分のFOMC議事要旨の公表を控える。内容を見極めたい市場参加者も多く、持ち高を中立方向に戻す動きが出た。
円の高値は113円36銭だった。
円は対ユーロで大幅に3日続落し、前週末比1円10銭円安・ユーロ高の1ユーロ=130円95銭~131円05銭で取引を終えた。このところの原油など商品価格の上昇基調や世界的なインフレ懸念を背景に、円は対ユーロでも売りが優勢だった。
ユーロは対ドルで反落し、前週末比0.0045ドルユーロ安・ドル高の1ユーロ=1.1525~35ドルで取引を終えた。一時は1.1522ドルと昨年7月以来のユーロ安・ドル高水準を付けた。米金融緩和の縮小観測から対ユーロでもドル買いが優勢だった。12日に欧州経済研究センター(ZEW)が発表した10月のドイツの景気予測指数が市場予想を下回ったこともユーロの重荷だった。
ユーロの高値は1.1558ドルだった。
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2021-10-12 21:53:17Z
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