【シリコンバレー=奥平和行】米フェイスブックの運営するサービスが4日(米国時間)、世界各地で約6時間にわたって利用できなくなった。原因はネットワーク機器の不具合との見方が出ている。同社では利用者にまつわる自社に不都合な調査結果を隠したとの疑惑も浮上しており、逆風が強まっている。
フェイスブックのSNS(交流サイト)に加え、同社が運営する対話アプリの「ワッツアップ」や「メッセンジャー」、画像共有アプリ「インスタグラム」などが午前9時(米西海岸時間)前後から使えなくなった。仮想現実(VR)端末の「オキュラス」などにも影響が出た。
IT(情報技術)サービスでは一時的なシステム障害は避けられないが、10億人規模の利用者を抱える複数のサービスが長時間にわたって一斉に使えなくなるのは異例だ。フェイスブックでは2019年にも複数のサービスが利用できなくなる障害が発生したが、このときは約1時間で復旧していた。
同社の広報担当者は日本経済新聞の取材に対し、「世界の数十億にのぼる利用者や企業が当社のサービスを利用しており、停止の影響を被ったすべての人におわび申し上げる」と述べた。
フェイスブックのマイク・シュレーファー最高技術責任者(CTO)は4日午後、ツイッターを通じて「ネットワークに問題が発生している」と説明したが、同社はこれ以上の詳細について明かしていない。ただ、複数の専門家はネットワークを相互に接続するルーターに不具合が発生したとの見方を示している。
設備の更新などの際にミスが生じ、通信の経路を制御するボーダー・ゲートウェイ・プロトコル(BGP)が正しく設定されなかった可能性があるという。サーバー間の通信が止まり、影響がシステム全体に広がっていったもようだ。
関係者によると、この不具合に伴い、社内システムにも障害が発生した。社員間の通話や電子メールの送受信、電子キーを利用した施設への立ち入りなどが困難になり、機器の再起動などによる復旧が遅れる一因になったとの見方が出ている。
米メディアによると、システム障害に伴い少なくとも6000万ドル(約67億円)の売上高が減少した可能性があるという。
フェイスブックをめぐっては青少年への悪影響などにまつわる社内調査の結果を隠していた疑惑が9月に浮上し、今月3日に内部告発者が米CBSの番組で証言した。5日には米議会の公聴会に出席する。同社の株価の下落率は過去1カ月で15%に迫り、4日も前週末比5%近く下げた。
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2021-10-05 13:07:37Z
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