<為替> ドル/円が2.85%安の153.30円に下落した。その後は154円台を回復するなど荒い値動きとなっており、市場では日本の当局による介入との観測が出ている。
これより先にも、ドルは下落して推移していた。米連邦準備理事会(FRB)は利下げに動く前にインフレ低下が継続しているとの一段の確信が必要としたものの、利下げに傾いている姿勢を引き続き示したと市場で受け止められた。
声明の内容はおおむね予想通り。パウエルFRB議長がFOMC後の記者会見で、FRBの次の動きが利上げとなる可能性は低いと述べたことで、FRBがタカ派姿勢に転じるとの懸念が和らいだ。
FOMCを受け、金利先物市場が見込む年内の利下げ幅は35ベーシスポイント(bp)。FOMC前は29bpだった。
BNYメロン(ニューヨーク)の外国為替・マクロストラテジスト、ジョン・ベリス氏は「インフレ動向次第だがFRBは次の動きは利下げになると引き続き見ていることが示され、フォワードガイダンスに変化がなかったことはややハト派的だった」と指摘。「『インフレ目標に向けてのさらなる進展はみられない』という新たな文言がそれを相殺するに十分かは分からない」と述べた。
主要6通貨に対するドル指数は0.44%安の105.85。一時は106.49と、4月16日以来の高値を付けていた。
ドルは対円で0.33%安の157.28円。
フォレックスライブ(トロント)のチーフ外為アナリスト、アダム・バトン氏は「日本にとって選択肢は少ない。政府・日銀による介入は大方の外為トレーダーにとって、より良い水準で買いを入れるための誘いにすぎない」とし、「米経済が落ち着くまでドルは対円で上昇し続ける」との見方を示した。
ユーロは0.5%高の1.0718ドル。英ポンドは0.34%高の1.2532ドル。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは1.97%安の5万8683.79ドル。一時は5万6483ドルと、2月27日以来の安値を付けた。
NY外為市場:
<債券> 国債利回りが急低下した。FRBがバランスシートの縮小ペースを予想以上に減速させる方針を発表したことがサプライズとなった。
市場にとって大きなサプライズとなったのは、FRBのバランスシート縮小の減速が予想以上になったことだった。
午後の取引では、指標となる10年債利回りは9.5bp低下し4.589%となった。2年債利回りは10.7bp低下の4.939%。
米金融・債券市場:
FOMC後の記者会見でパウエル議長は、インフレ率を目標の2%に戻すことに引き続き注力している姿勢を示し、その目標に向けた進展に言及、利上げが間近に迫っているとの見方を否定した。
オマハのカーソン・グループのチーフマーケットストラテジスト、ライアン・デトリック氏は「パウエル議長はインフレが依然として問題であることは認めたが、今後数四半期で改善するとの楽観的な見方を維持した」と指摘し、「きょうの上昇のきっかけは、議長が次の政策金利の変更が利上げになる可能性は低いと述べたことだ」と説明した。
米国株式市場:
<金先物> FRBの金融政策発表を控え、持ち高調整の売り買いが中心となる中を反発した。中心限月6月物の清算値(終値に相当)は前日比8.10ドル(0.35%)高の1オンス=2311.00ドル。
NY貴金属:
<米原油先物> ガザ休戦合意への期待に加え、予想外の在庫積み増しとなった週報の発表を受けて売りが膨らみ、3営業日続落した。米国産標準油種WTIの中心限月6月物の清算値(終値に相当)は、前日比2.93ドル(3.58%)安の1バレル=79.00ドル。中心限月ベースで3月中旬以来約1カ月半ぶりに80ドルを割り込んだ。7月物は2.84ドル安の78.44ドルだった。
NYMEXエネルギー:
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2024-05-01 22:23:00Z
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