商業施設の立体駐車場などでは、ハンドルを切った場合など、やけにタイヤがキュルキュル音を立てることがあります。実は、立体駐車場は構造的に音が鳴りやすい特徴があります。
キュルキュル音の秘密とは
走行中のクルマのタイヤから発するキーッという甲高い音をスキール音といいますが、道路上では、相当に急なハンドリングや強いブレーキでない限り聞かれません。このビックリしてしまうような音が、頻繁に聞かれる場所が、ショッピングセンターなどの自走式の立体駐車場です。
こうした立体駐車場では、低速でもタイヤのキュルキュル音が発生しがち。駐車マスにクルマを入れようと何度も切り返すたびに、キュル、キュル、と鳴ることもあります。
ある駐車場の設計担当者によると、これは床面に使われている塗料が関係しているといいます。床が滑りやすくなっており、タイヤの摩擦音が発しやすいのだそう。また、駐車場の壁に音が反響しやすい面もあるとのこと。
なぜそのような塗料が使われるのかというと、ひとつは防水のため。立体駐車場の床の多くは、鉄のプレートの上にコンクリート層をつくる合成スラブが大半で、道路と比較して薄いコンクリート層の保護や防水を目的に、塗料が使われるケースがあるそう。つまり、立体駐車場が“建物”であるがゆえの構造といえます。
このほか、床面に施工されたカッティングシートの上なども、滑りやすいポイントだということですが、場所によっては逆に、滑り防止のためざらざらした床面にすることもあるそうです。
【了】
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2022-07-18 07:12:00Z
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