輸送密度は、鉄道の利用状況を表すデータで、1キロメートル当たり、一日に平均何人の乗客を運んだかを示します。
同じ路線でも長い区間を乗る人もいれば、短い区間しか乗らない人もいることから、すべての乗客が乗った距離を足し1キロ当たり何人が乗車したかを計算します。
例えば、総延長5キロの路線を10人の乗客が利用する場合、一日だけで考えると、
(1)全員が始点から終点までの5キロの区間を乗車すると、10人が乗車した距離は合わせて50キロとなり、1キロ当たりの輸送密度は「10人」となります。
(2)一方、5人が始点から終点までの5キロ、ほかの5人が1キロの区間しか乗車しなかった場合、10人が乗車した距離は合わせて30キロとなり、1キロ当たりの輸送密度は「6人」となります。
実際に輸送密度を算出する場合は、1年間に客が乗った区間をすべて足した距離を、総延長の距離で割り、さらに1年間の営業日数で割ります。
路線の長さや列車の運行本数が違っても同じ尺度で比較でき、過去、旧国鉄の民営化の際には「4000人未満」がバス転換の目安の1つとされました。
また、輸送密度が「2000人未満」になると、利益を上げることが非常に難しいとされています。
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2022-07-25 05:31:55Z
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