米金融当局はインフレを抑制するために、米経済にさらに多くの痛みを与えざるを得ないだろう。26、27両日には連邦公開市場委員会(FOMC)会合が開かれる。
金融当局の積極的な利上げを受け、すでに成長は鈍化しつつある。住宅市場の軟化、テクノロジー企業の採用抑制、新規失業保険申請件数の増加などからそれは見て取れる。
しかし、約40年ぶりの高インフレが続く中、物価上昇圧力を大幅に緩和するためには、リセッション(景気後退)入りと失業の大幅増は避けられないとみるアナリストが増えている。今月のブルームバーグのエコノミスト調査では、向こう1年間にリセッションに陥る確率は47.5%と、6月調査時の30%から急上昇した。
バンク・オブ・アメリカ(BofA)のエコノミスト、マイケル・ゲーペン氏は、米経済が今年後半に「緩やかなリセッション」に入ると予想している。
FOMCは6月会合で1994年以来となる0.75ポイントの大幅利上げを決定。今週の会合でも同幅の利上げを決め、今後数カ月の利上げ継続を示唆するとみられる。パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は、物価の安定を取り戻せなければ、米経済をリセッションに追い込むより「大きな過ち」になるだろうと述べている。
今回のインフレ抑制は難しい舵取りを迫られる仕事だ。物価上昇圧力の少なくとも一部は金融当局がコントロール可能な需要サイドからではなく、ロシアのウクライナ侵攻と新型コロナウイルス禍に起因する供給サイドの問題からもたらされているためだ。
さらに難しい問題もある。元FRB副議長で現在はプリンストン大学教授のアラン・ブラインダー氏によると、金融政策がインフレに影響を与えるまでには恐らく2-3年という非常に長いタイムラグがある。
元FRB理事のローレンス・マイヤー氏は、インフレ期待がエスカレートするのを許す訳にはいかないため、当局には利上げを続ける以外に選択肢はほとんどないと指摘。同氏は、米国内総生産(GDP)が来年に0.7ポイント下がり、失業率が5%に上昇し、インフレ率が2024年に当局目標の2%に戻るような景気減速を予想している。
現在は政策分析会社LHマイヤーを率いる同氏は「現在の状況やその悪さ具合を踏まえれば、緩やかなリセッションというのは、米金融当局の観点からすれば相当に良好な結果ではないか」と語った。
原題:
Fed to Inflict More Pain on Economy as It Readies Big Rate Hike(抜粋)
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2022-07-24 15:49:00Z
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