新潟市で3日間にわたって開かれたG7=主要7か国の財務相・中央銀行総裁会議は13日閉幕し、アメリカで相次いだ銀行破綻をふまえ、金融の安定や金融システムの強じん性を維持するため適切に行動する用意があるとする共同声明を採択しました。
共同声明では、まずウクライナ侵攻について、ウクライナへの揺るぎない支援を再確認するとともに、ロシアに対する経済制裁を続けるとし、これを回避し、損なうようなあらゆる試みに一致して対抗するとしています。
また、世界経済は、複数のショックに対する強じんさを示しているものの、先行きへの不確実性が高まる中、引き続き警戒し、機動的で柔軟な政策対応をとる必要があるとしています。
今回の会議では、アメリカで相次いだ銀行破綻を教訓に、SNSを介して情報が拡散し預金が急速に流出するといったデジタル時代のリスクをふまえた議論も行われました。
声明では、今の金融システムが強じんであることを再確認するとした上で各国の監督・規制当局と緊密に連携し、市場の動向を監視するとしています。
そして金融の安定やグローバルな金融システムの強じん性を維持するために適切な行動をとる用意があるとしています。
また、銀行部門のデータや監督・規制のギャップに対処するとして、アメリカの銀行破綻で表面化した新たなリスクへに対応する方針を盛り込みました。
さらに、クリーンエネルギーにとって重要な製品のサプライチェーン=供給網を早急に強化する必要があるとして途上国や新興国を含めた新たなパートナーシップを年内に立ち上げる計画を掲げています。
一方、声明では、北朝鮮による前例のない数の弾道ミサイルの発射を可能にしているのは、資金調達に関連する不正な活動だとし、マネーロンダリング=資金洗浄や暗号資産を通じた不正な資金のやりとりを特定するためにG7や関係機関の能力を向上させるとしています。
議長国の日本は、一連の会議で積み上げた成果を首脳レベルで議論する来週の広島サミットにつなげるとしています。
鈴木財務相 広島サミット前にG7結束で成果強調
この中で鈴木大臣は、「3日間の率直な意見交換を経て、広島サミットにつながる多くの具体的な成果で合意できた。多くの国際的な課題を前にG7が結束して対応できたことは大きな成果だ」と強調しました。
また、途上国や新興国も含めてクリーンエネルギーのサプライチェーン=供給網に関する新たなパートナーシップの立ち上げで合意したことについて「パンデミックを通じて、サプライチェーンが集中していることの弊害が分かった。経済安全保障の意味合いからもこれから発展する幅広い国々を支援することは、われわれの利益にもつながる」と述べました。
その上で鈴木大臣は、金融システムの安定に向けた取り組みについて、「アメリカの銀行破綻で明らかになったように、SNSで信用不安が瞬時に広がり、24時間いつでも預金が引き出され、資金流出が起きるように環境が大きく変わっており、各国が共通課題として認識した。FSB=金融安定理事会などで教訓を棚卸しして、金融システム強化のための優先事項を検討したい」と述べました。
鈴木大臣とともに議長として会議に臨んだ日銀の植田総裁も会見に同席し、「最近の経済指標を踏まえると世界経済は底堅く推移している。ただ、会議では、世界的なインフレ圧力や各国の中央銀行の利上げが続く中、回復が鈍化していることに加えて、一部の金融機関をめぐる動きが重なって、先行きに注意が必要だという指摘があった。引き続き今回の事例を検証しつつ、適切に規制・監督の対応をしていきたい」と述べました。
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2023-05-13 07:55:09Z
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