トヨタ自動車の株主総会が開かれ、豊田章男会長など会社側が提案していた10人の取締役の選任が賛成多数で承認されました。一方、気候変動への取り組みに関する18年ぶりの株主提案は否決されました。
トヨタの株主総会は14日午前10時から愛知県豊田市の本社で始まり、豊田章男会長や佐藤恒治社長など10人の取締役を選任する議案が賛成多数で承認されました。
ことしは議案への賛否をアドバイスするアメリカの議決権行使の助言会社「グラスルイス」が豊田会長の再任に反対を推奨し、多額の運用資産を持つアメリカの年金基金が反対票を投じると開示していました。
一方、今回はオランダの年金運用会社など3社から、トヨタの株主総会としては18年ぶりとなる株主提案が出されました。
気候変動に関連する会社としての渉外活動を毎年評価し、報告書を作成することを定款に盛り込むよう求めるもので、採決の行方が注目されていましたが、14日の総会では可決に必要な3分の2以上の支持を得られず、否決されました。
総会の中で、中嶋裕樹副社長は自動車の脱炭素化に向けた取り組みについて「それぞれの国のエネルギー事情や車の使われ方、車のタイプによってもカーボンニュートラルの山の登り方はさまざまだ。それぞれの地域のエネルギー事情や使い勝手を考えながら技術開発を進めていく」と述べました。
株主たちは
また東京から参加した50代の女性は「新しい体制になって初めての株主総会で新鮮に感じました。ウーブン・シティについても来年から動きがあると話していたので期待しています」と話していました。
一方、トヨタの元社員だという豊田市の70代男性は「取締役会の体制などについて厳しい意見が出るかと思ったが、そういう意見はなく拍子抜けだった。半導体不足もあり、自動車が買いたくても買えない状況が続いているので、その対応も説明すべきだと感じた」と話していました。
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2023-06-14 05:55:24Z
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