【ウィーン=久門武史】石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の主要産油国でつくる「OPECプラス」は4日、協調減産の枠組みを2024年末まで延長すると決めた。サウジアラビアは独自に日量100万バレルを7月に追加減産すると表明した。景気減速懸念から下落基調にある原油価格を下支えする姿勢を示した。
サウジは100万バレルの減産について7月以降も続ける可能性があるとした。これとは別に、アラブ首長国連邦(UAE)などOPECの一部の国とともに5月から取り組んでいる自主減産を24年末まで延長すると表明し、UAEなども同調すると発表した。
サウジのアブドルアジズ・エネルギー相は4日、OPECプラスがウィーンで開いた閣僚級会合後の記者会見で「市場に安定をもたらすのに必要なことはすべて実行する」と強調した。次回の閣僚級会合は11月26日にウィーンで開く。
OPECプラスは声明で、協調減産に加わる国々の24年の生産量を合計で日量4046万バレルに設定したと発表した。ロシアやナイジェリア、アンゴラの割り当てを減らす一方、生産余力のあるUAEは引き上げた。ナイジェリアなどは目標割れが続くが、UAEは生産能力を増強してきた事情がある。
サウジなどOPECの一部は5月に計116万バレルの自主減産を始めたばかり。わずか1カ月で追加措置を打ち出したのは、弱含む原油相場への警戒感からだ。国際指標の北海ブレント原油先物は1バレル76ドル台と、世界景気減速への懸念から4月の高値より1割以上安い。サウジなどが自主減産を4月初めに発表した直後に急騰したが、短期間で帳消しになっていた。
これまでもOPECプラスは相場下支えのために供給を絞っており、22年10月、合計で日量200万バレルの協調減産で合意した。ほかにウクライナ侵攻で西側の制裁を受けるロシアは23年2月、50万バレルの減産を表明していた。ロシアのノワク副首相は4日、この減産を24年末まで続けると同国メディアに明らかにし、サウジなどと足並みをそろえた。
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2023-06-04 19:12:21Z
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