4日の東京外国為替市場の円相場は1ドル=150円台前半と、前週末の夕方から上昇して推移。1日の海外市場では米国の経済指標の悪化を受けて米利下げ織り込みが強まり、ドル売りが優勢となった。きょうは株式市場で日経平均株価が4万円の大台に乗せ、株高に伴う円売り圧力が強まりそうだ。
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大和証券の石月幸雄シニア為替ストラテジストはきょうの相場について、「日経平均の4万円乗せでお祭りムード」になるとし、為替や債券市場は傍観する雰囲気になるのではないかと指摘。日本株の上昇は海外投資家による保有株の為替ヘッジに伴う円売りにつながりやすいとした一方、前週末の米金利低下や政府によるデフレ脱却表明の検討報道は円を下支えしそうだと述べた。
米国では1日に2月の供給管理協会(ISM)製造業景況指数が予想外の低下となったほか、ミシガン大学消費者マインド指数が下方修正された。金利スワップ市場では6月会合での利下げ織り込みが強まり、米金利が幅広く低下。米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事がFRBの保有資産について、短期米国債の比率を高める方向にシフトさせたい考えを示唆したことも短期ゾーンの金利低下を促した。
大和証の石月氏は、米利下げ織り込みのはく落に伴うドル高には一巡感が出たとし、「短期的には円が151円台に下落するのは難しくなってきた」と述べた。
今週は6、7日にパウエルFRB議長の議会証言、8日に米雇用統計の発表が予定されている。議会証言について、石月氏は「市場の金利見通しが当局にとって容認できるものになってきているので、市場に対するメッセージも強いものにならないと思う」と予想した。
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2024-03-03 22:38:00Z
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