中古車販売大手ビッグモーターの兼重宏行社長が、保険金不正請求問題発覚後に初めて記者会見を開いた25日、東京都内の店舗にかつてのような客の出入りや活気はなく、販売用に展示された中古車もわずかになっていた。
記者がタクシーを利用し、駅からやや距離のある幹線道路沿いの店舗にやってくると、タクシーの男性運転手は「売り物の車が減っている。以前は高級外車などがたくさんあったのだけど」と驚きを口にした。現在、値段がつけられている中古車は軽自動車も含めて3台だった。
店のある通り沿いにはほかにも自動車店がいくつか軒を連ねており、スタッフが忙しく動き回っていたが、午前9時から営業しているはずのビッグモーターの店舗だけはほとんど人の出入りがみられない。
午前11時、兼重氏の記者会見が始まったころも、同社が「くつろげるショールーム」とアピールしてきた商談コーナーには中年の男女2人の客がいるばかりで、店内はひっそりとしていた。従業員は若い男性が5人ほど。うち1人が「いらっしゃいませ」とにこやかな笑みを浮かべて記者を出迎えてくれたが、名刺を差し出すと途端に表情を曇らせた。
代わって先輩とみられる別の男性従業員が店の外で取材に応じた。20代の買い取り部門の営業職だという。兼重氏が会見を開く情報は店長を通して昨日の夜、入ってきたばかりだと明かした。
「問題が明らかになってから、店には『上の人間を辞めさせろ』という苦情の電話が殺到している。この状況がどうなるかは、いまやっている会見しだいだろう」
インターネットでの会見の生中継が終了するころ、店を訪れると男性は再び取材に応じた。会見で兼重氏が社長を辞任すると発表したことについて、「全然想像していなかった。びっくりした」と率直な感想を口にした。
兼重氏は会見で現場で行われていた不正を知らなかったと述べたが、その点について男性は「事実だと思う。いまの会社は、上と現場で情報共有ができていない」とも話した。
男性によると問題発覚以降、車の買い取りを希望して店を訪れる客の数は4分の1程度まで減ったという。
「新体制になって今月中には上から指示が降りてくるはず。これからどうなるのか、まだ私たち現場は全く分からない」
男性が苦笑いを浮かべて話す奥では別の従業員が一人、炎天下のなかワンボックスカーのトランクを開けて淡々と作業を行っていた。
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2023-07-25 07:03:24Z
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