日本銀行は23日、消費者物価について、2%物価安定目標に向けて徐々に高まっていく見通しが実現する確度が「少しずつ高まっている」との見解を示した。2025年度の消費者物価を上方修正した。金融政策は現状を維持した。
新たな経済・物価情勢の展望(展望リポート)によると、消費者物価(生鮮食品を除くコアCPI)の前年度比上昇率の見通しは25年度は1.8%(同1.7%)に引き上げ、24年度は2.4%(従来は2.8%)に下方修正した。マイナス金利を含むイールドカーブコントロール(YCC)を中心とした大規模な金融緩和政策は維持した。声明文の金融政策のフォワードガイダンス(先行き指針)にも変更はなかった。
ブルームバーグが10-15日に実施したエコノミスト調査では、全員が今回会合での金融政策の現状維持を予想する一方、4月の59%を筆頭に7月会合までのマイナス金利解除を見込む回答が85%に達した。日銀が従来の物価見通しをおおむね維持した中で、市場の関心は3月や4月の会合で政策正常化に踏み出すかに移っている。
植田和男総裁は先月の講演で、2%物価安定目標の実現には、今年の春闘で「はっきりとした賃上げが続くかが重要なポイント」との見解を示した。総裁が午後に行う記者会見では、賃金と物価の好循環や物価目標実現に向けた確度などに関する発言から、政策正常化への距離感を探ることになる。
日銀の発表後、東京外国為替市場では円が売られ、一時1ドル=148円55銭まで下落。発表前は148円18銭付近で推移していた。
総務省が19日に発表した昨年12月の全国コアCPIは前年比2.3%上昇と2カ月連続で伸び率が縮小し、1年半ぶりの低水準となった。政府の物価高対策に伴うエネルギーの下落に加え、食料品の伸び鈍化も押し下げ要因となった。
会合では、貸出残高を増やした金融機関に低利かつ長期の資金を供給する「貸し出し増加を支援するための資金供給」について貸し付け実行期限の1年間の延長も決めた。
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2024-01-23 03:13:19Z
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