日経平均、昨年末終値から４・７％上昇…新ＮＩＳＡ好材料、「何があっても強い局面」の声も - 読売新聞オンライン

　１１日の東京株式市場で、日経平均株価（２２５種）はバブル期後の高値を３日連続で更新した。１月に始動した新たなＮＩＳＡ（少額投資非課税制度）や日本企業の経営改革への期待など国内の好材料も背景に、年明け以降の日本株の強さは際立っている。

　年明け最初の取引となった４日は、能登半島地震の経済的な影響への懸念も広がり、日経平均株価は１７５円下落した。しかし、５日からは上昇を続け、１０、１１日はそれぞれ６００円以上、値を上げた。

　昨年末の終値と比べた日経平均株価の上昇率は４・７％で、ほぼ横ばいのダウ平均株価（０・０１６％上昇）を大きく上回る。中国や台湾、ドイツなど主要市場の株価指数は軒並み下落しており、市場では「日本株は何があっても強いという局面に入ってきている」（大手証券）との声もある。

　新ＮＩＳＡの始動で個人投資家の資金が株式市場に流入し、株価が上がるとの思惑から、海外投資家の買いも広がっているとみられる。国際情勢の先行き不透明感も追い風で、１３日に台湾の総統選を控えて中台関係への懸念が強まる中、「中国や台湾株から日本株に資金が逃げ込んでいる」（ニッセイ基礎研究所の井出真吾氏）という。

　海外投資家からは、日本企業の経営改革への期待が強まっている。東京証券取引所は昨年３月、資本効率や株価を意識した経営を上場企業に要請した。今月１５日には、経営改善に取り組む企業名を公表する。野村証券の西哲宏・執行役員は「経営改善や日本経済のデフレからの脱却が明確に見えてくれば、海外投資家の買いが続き、中長期的な株価上昇につながるだろう」と話す。

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2024-01-11 12:58:00Z
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