近年で最も厳しい電力需給の逼迫(ひっぱく)が見込まれ、政府が7年ぶりに全国規模で節電を要請する7月まで1週間を切った。経済産業省は数値目標を設けていないが具体的な方法やおおよその効果を示して、節電への協力を呼び掛ける。電力需給が逼迫し、生活や社会活動に影響を及ぼす大規模停電や計画停電を引き起こさないため、何ができるのか。家庭でもできる節電対策をまとめた。
家庭で最も節電効果が高いのがエアコンだ。経産省によると、夏場の電力需要のピーク時(午後2時ごろ)に家庭で使用される電力に占める割合は43・3%と最大。エアコンの効率的な使い方は家庭の節電を大きく左右する。
ピーク時にエアコンの室内温度を28度に設定すれば、26度の設定と比べ、6%の節電効果が得られるとされる。さらに窓からの日差しをすだれやカーテンで遮光すれば4・3%、エアコンのフィルターを2週間に1回掃除すれば2・1%の節電効果が期待できるという。
次いで節電効果が大きいのが照明だ。不要な照明を全て消せば3・3%の節電につながるという。特に日中は、人がいない部屋の照明はこまめに消すことが大事だ。
冷蔵庫は設定を「強」から「中」に下げ、食品を詰め込みすぎず、扉の開閉時間を短くすれば1・8%節電できる。
このほか、具体的な節電効果は示していないが、消費電力が大きいアイロン、電気ポット、電子レンジなどは政府が電力需給逼迫の注意報や警報を発令した際には極力使用を控えてほしいと訴えている。
また、日中以外も節電に気を配る必要がある。近年は脱炭素化の進展で太陽光発電の普及が進んだため、日没で発電量が低下し、照明の点灯が始まる午後5~8時に電力需給が厳しくなる傾向があるという。同省の担当者は「太陽光発電の出力が減少する夕方から夜にかけての節電をお願いしたい」と強調する。
7月の電力需給は暑さが最も厳しい場合、東北、東京、中部の3電力管内では電力供給の余力を示す「供給予備率」が安定供給に必要とされる3%をわずかに上回る3・1%の見通し。北陸から九州までの5電力管内も3・8%の見通しで、〝綱渡り〟状態だ。ただ、過度にエアコンの使用を控えれば、熱中症のリスクが高まる。同省では必要に応じてエアコンを利用し、熱中症にならないようにしてほしいと呼び掛けている。(永田岳彦)
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2022-06-25 09:21:05Z
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