【NQNニューヨーク=川上純平】29日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅に反発し、前日比3ドル07セント高の3万3852ドル53セントで終えた。中国の厳しい新型コロナウイルス規制が微修正されるとの期待から29日の中国株が大幅に上昇し、投資家心理が改善した。半面、30日にパウエルFRB議長の講演を控え、米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めが長期化するとの警戒感が相場の重荷となった。
中国の衛生当局は29日、新型コロナの防疫措置に関する記者会見で、高齢者へのワクチン接種強化や防疫措置の微調整の継続の方針を発表した。感染拡大を封じ込める「ゼロコロナ」政策への抗議活動が中国の主要都市で相次いだことを受け、前日には同国経済の悪化を懸念した株売りが広がっていた。過度な警戒感が和らぎ、株が買い直された。
もっとも、市場では「中国経済を巡る懸念はしばらく続く」(ミラー・タバックのマシュー・マリー氏)との見方は根強く、買いの勢いは鈍かった。
化学のダウや航空機のボーイングなど景気敏感株の上昇が目立った。半面、米長期金利の上昇で相対的な割高感が意識された高PER(株価収益率)のハイテク株は売られ、スマートフォンのアップルや顧客情報管理のセールスフォースが下落した。
ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は3日続落した。前日比65.720ポイント(0.6%)安の1万0983.779で終えた。ネット通販のアマゾン・ドット・コムと電気自動車のテスラが下げた。
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2022-11-29 20:07:24Z
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