Rabu, 02 November 2022

NYダウ3日続落、505ドル安 FRBの利上げ長期化を警戒 - 日本経済新聞

【ニューヨーク=斉藤雄太】2日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続落し、前日比505ドル(1.5%)安の3万2147ドルで取引を終えた。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が同日、利上げの停止時期を考えることは「非常に時期尚早だ」と指摘。政策金利の水準が従来の想定以上に高くなる可能性も示唆したことで、景気の一段の冷え込みを懸念する投資家の売りが広がった。

FRBが同日開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)では通常の3倍となる0.75%の利上げを4会合連続で実施すると決めた。一方、FOMC後に公表した声明文には、今後の利上げペースについて「金融政策が経済活動や物価に影響を及ぼすのに時間差がある点を考慮する」と明記。市場では、早ければ12月の次回会合で利上げ幅が縮小されるとの期待が先行し、ダウ平均は一時400ドル以上高くなる場面もあった。

株売り圧力が強まったのは米東部時間午後2時半に始まったパウエル議長の記者会見の開始後だ。今後の利上げを巡り、引き上げ幅の縮小よりも最終的な到達点や引き締め政策をいつまで続けるかのほうが重要な問題になったという認識を示した。

利上げの到達点については、9月会合時にFOMC参加者の中央値で4.6%との予測を示している。だが、パウエル議長は最近の物価・雇用指標が「最終的により高い金利水準に移行する可能性を示唆している」と発言。利上げの早期打ち止め観測も退けた。市場では「利上げペースは遅くなるが、より長期間続く」(資産運用会社RBCグローバル・アセット・マネジメントの米債運用部門責任者、アンドレイ・スキバ氏)との受け止めが広がった。

金利や為替相場も乱高下し、米債券市場では政策金利の動きに敏感な2年物国債利回りが一時4.4%台半ばに低下(価格は上昇)した後、4.6%超まで上昇する場面があった。対ドルの円相場は一時145円台後半まで円高・ドル安が進んだ後、2日夕には147円台後半まで戻した。

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2022-11-02 20:16:47Z
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