Kamis, 10 Agustus 2023

中国団体客解禁に期待も、オーバーツーリズム懸念の宿泊業も - 産経ニュース

多くの訪日外国人らで賑わう新世界=10日午後、大阪市浪速区(甘利慈撮影)
多くの訪日外国人らで賑わう新世界=10日午後、大阪市浪速区(甘利慈撮影)

中国政府が日本への団体旅行を約3年半ぶりに解禁したと発表したのを受け、関西の百貨店や飲食など観光業界では期待が膨らんだ。一方でホテルの一部では敬遠する声も出ている。新型コロナウイルス禍前にはインバウンド(訪日客)の数や消費額でもトップだった中国だが、いまは東南アジアや欧米からの訪日需要も旺盛で、個人旅行で訪れる中国人客が既に戻っているためだ。中国人客のマナーの悪さを煙たがる向きもあり「量より質」を求めるコロナ後の訪日市場には〝脱中国依存〟の風潮も漂っている。

コロナ禍前は免税売上高の8割ほどを中国本土からの訪日客が占めていた高島屋大阪店(大阪市中央区)。中国からの団体客解禁に「期待は大きい」と広報担当者は声を弾ませる。

訪日客数が過去最高を更新した令和元年の約3200万人のうち中国は最も多い約960万人と3割を占め、旅行消費額も1兆7704億円と全体の36・8%に上っていた。ところが5年1~6月の訪日客数では約60万人と元年比で13・1%にとどまり、国・地域別では5位に転落している。団体客解禁を機に大阪や東京の百貨店の売り上げに、いわゆる「爆買い」の追い風が吹くと期待が募る。

高島屋大阪店の7月の免税売上高は、元年同月比で19・8%増とコロナ禍前を既に上回った。コロナ禍前は免税売上高の8割を中国本土からの客が占めていたが、足元でも約4割が個人旅行による中国人客。東南アジアからも客が増え、高級バッグや化粧品など高額商品が売れているという。品ぞろえが豊富な百貨店は、富裕層ばかりが顧客のターゲットではなく、一般層にも利用してもらうことが重要といい、団体客解禁で「買い物の幅が広がる」と利点を強調する。

飲食業からも歓迎の声が上がる。和食チェーンのがんこフードサービスは大人数の宴会に対応できる店が多く、コロナ禍で打撃を受けただけに中国人客の復活に期待を寄せる。京都市内の店舗では5月ごろから早くも中国から団体客の予約や問い合わせが入り始めていた。訪日客でにぎわう「がんこ道頓堀店」(大阪市中央区)は中国人客などの回復に備え、キャラクターの巨大オブジェやマグロの映像を楽しめる大型ビジョンなどを設置する改装を施した。

影響が大きい宿泊業でも「中国人が好む朝食メニューを復活させることを検討する」(大阪市内の高級ホテル)などの対応強化を始める動きもあるが、慎重に構えるホテルもある。

「正直、中国人客は来なくていい」と首を振るのは、沖縄・宮古島でホテルを運営するある会社の女性スタッフ。沖縄ではコロナ禍前に大型クルーズ船で押し寄せた大勢の中国人観光客によるごみのポイ捨てがオーバーツーリズム(観光公害)として社会問題となった。「観光資源でもある海岸や街並みが汚されるリスクの方が大きく、単価の安い団体客が戻ることに利点を感じられない」と話す。

すでに個人旅行の回復により中国人訪日客の増加は顕著になってきている。ロイヤルホテルが運営する宿泊特化型の「リーガプレイス肥後橋」(大阪市西区)では中国人宿泊客が6月の外国人客の約5割を占め、最多となっている。一方で、ロイヤルホテルが大阪や京都などで展開する高級ホテル「リーガロイヤルホテル」では、団体客でなく「より高単価が狙える企業の報奨旅行や個人客を中心に強化したい」(担当者)としており、すみ分けを図る考えだ。

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2023-08-10 10:29:37Z
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