30日の東京株式市場で日経平均株価は反発し、前日比316円62銭(1・14%)高の2万8195円58銭で終えた。米金融引き締めへの懸念から前日に急落した反動で、自律反発を期待した買いが朝方から優勢だった。幅広い銘柄に買いが入ったが、上値では戻り待ちの売りも出た。
米連邦準備理事会(FRB)による大幅な利上げが長期化するとの警戒感から日経平均は前日に700円超下げ、心理的な節目の2万8000円を下回っていた。30日は株価指数先物を中心に短期的な戻りを期待した買いや、売り方の買い戻しが入って日経平均を押し上げた。
新型コロナウイルスのオミクロン型に対応した改良ワクチンの接種開始時期について、政府がこれまでの10月半ばから9月に前倒しすると伝わったのも支援材料となった。すでに経済社会活動の正常化が進みつつあるが、市場では「経済再開に向けてさらに前進する」(国内証券ストラテジスト)との声が聞かれた。
もっとも、日経平均は2万8200円台半ばに位置する25日移動平均に近づくと伸び悩んだ。FRBが積極的に金融引き締めを続けるとの警戒感は根強く、上値では戻り待ちの売りが出た。
東証株価指数(TOPIX)は反発し、終値は前日比24・28ポイント(1・25%)高の1968・38で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で2兆4563億円。売買高は9億9838万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1542と、全体の約8割を占めた。値下がりは243銘柄、変わらずは49銘柄だった。
三菱重や川重が上昇した。NECや富士通、住友大阪や太平洋セメも買われた。半面、クレセゾンが安い。三井化学やSUMCOも売られた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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2022-08-30 06:36:41Z
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