[ワシントン 15日 ロイター] - 米アトランタ地区連銀のボスティック総裁は15日、インフレ率が予想通り低下すれば、2024年の「第3・四半期には」米連邦準備理事会(FRB)は利下げを開始できると述べた。
個人消費支出(PCE)価格指数で測定されるインフレ率が24年末には2.4%程度になると予想。FRBの2%目標に向けて十分な進展があり、来年後半の2回の0.25%ポイント利下げを正当化するとした。
ロイターとのインタビューで、利下げは差し迫っていないとし、利下げには政策当局者が十分なデータを蓄積し、インフレ率が低下し続けるという確信を得るためにまだ「数カ月」必要と指摘。同時に議論の枠組みとなるような指針や基準値について議論を始めるようスタッフに要請したとも明かした。
また、経済成長が継続しているにもかかわらず、インフレ率は従来の想定よりも早く低下しており、失業率の大幅な上昇は避けられ、FRBが期待する「ソフトランディング(軟着陸)」が実現すると言及。ただ、過度な利上げに慎重であると同時に尚早な利下げにも慎重になるとし、利下げ前にインフレが完全に抑制されていることを確認し「驚かされる」ことは避けたいとした。
実際、0.25%ポイント利下げを2回行うというボスティック氏の見通しは、他の米連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーが予想する0.75%ポイント超の利下げよりも小幅なものとなっている。
さらに、3カ月と6カ月のインフレ率を「有用な指標」と考えているとした。食品とエネルギー項目を除くPCE価格指数では現在、約2.5%となっている。
その上で、パンデミック(世界的な大流行)期間に良くも悪くも様々な面でサプライズがあったことに触れ、「現時点では何も仮定しないつもりだ。あまり固定観念にとらわれたくない」とした。
現時点では、インフレが予想以上に強まるリスクと、雇用や経済成長に予想以上の打撃が加わるリスクとの「バランスがかなり取れている」と感じているとし、必要であればより迅速に対応できるよう準備したいと述べた。
さらに、インフレが急上昇するリスクはかなり低下したとみられるため、物価の安定と雇用の最大化という政策目標の両側面のリスクについて考える余地ができたとした。
ボスティック氏は、企業とのヒアリングでは「大規模な雇用喪失が差し迫っていると指摘する声はない」とし、年末の失業率は4%になると予想。「今後3─6カ月間、失業率が変化するかどうかを注視する。2%の物価目標を達成するために必要でない損失を引き起こすようなことがないようにしたい」とした。
※関連情報は画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」
https://news.google.com/rss/articles/CBMiUWh0dHBzOi8vanAucmV1dGVycy5jb20vbWFya2V0cy9qYXBhbi9mdW5kcy9NQlNMRFlKNUZaSjc3QkkyQUlLTjZETkJBTS0yMDIzLTEyLTE1L9IBAA?oc=5
2023-12-15 20:59:00Z
CBMiUWh0dHBzOi8vanAucmV1dGVycy5jb20vbWFya2V0cy9qYXBhbi9mdW5kcy9NQlNMRFlKNUZaSjc3QkkyQUlLTjZETkJBTS0yMDIzLTEyLTE1L9IBAA
Tidak ada komentar:
Posting Komentar