コロナショックで歯車が狂い始めたアリババ頼みの時価総額経営
5月18日、オンラインにて四半期決算を発表したソフトバンクグループの孫正義会長兼社長
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(大西 康之:ジャーナリスト)
不思議な決算説明会だった。
ソフトバンクグループ(SBG)は18日、2020年3月期連結決算(国際会計基準)を発表した。16時半から開いたオンライン会見には孫正義会長兼社長が出席。通期の営業損益は1兆3646億円の赤字、最終損益も9615億円の赤字だったが、期間の損益についてはほとんど言及なし。
1~3月期最終損益は1兆4381億円の赤字で日本企業の四半期赤字額では、東日本大震災時の東京電力ホールディングスを超え、過去最大だ。しかし、そんなことにはお構いなく、孫社長は一枚のスライドを示してこう言った。
「一番重要なのはこのページ。このページだけ見てもらえば、ソフトバンクグループの状況がよく分かる。あとは会計上の数字に過ぎない」
株主価値が「全て」
スライドに記されていたのは、2019年12月と2020年5月時点のSBGの株主価値。保有する株式の価値が29兆円から28.5兆円に減り、有利子負債が6.0兆円から6.8兆円に増えている。株式価値から有利子負債を引いたSBGの株主価値は23.0兆円から21.6兆円に減っている。
孫社長が示した株主価値のグラフ(ソフトバンクグループHPより)
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投資会社であるSBGを表す数字は「これが全て」。孫社長は「私は投資家だ」と宣言した前回の決算説明会と同じ主張を繰り返した。
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2020-05-18 23:00:00Z
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