米国のＥＶ税制優遇、日本車は引き続き除外…バイデン政権は自国産業の育成優先 - 読売新聞オンライン

　【ワシントン＝田中宏幸】米財務省は３月３１日、北米製の電気自動車（ＥＶ）に対する税制優遇の対象に、日本製のＥＶは引き続き含まない方針を発表した。一方、日本で加工した重要鉱物を車載電池に使い、北米で組み立てたＥＶは要件を緩和し、対象になる。４月１８日から適用される。

　昨年８月に成立した米インフレ抑制法は、歳出の大半を気候変動対策に充てている。ＥＶなどエコカーの購入者は、最大７５００ドル（約１００万円）の税額が控除される。北米の工場で組み立てられ、電池に使う重要鉱物の一定割合が米国か自由貿易協定（ＦＴＡ）の締結国で採取、加工されることが条件になっていた。

　日本や韓国、欧州の政府は、対米輸出が不利になるとして見直しを求めていた。バイデン米政権は自国産業の育成を優先したとみられる。現地生産が少ない日本メーカーのＥＶ販売は不利になる。日本政府は引き続き、適用拡大に向けて協議をする方針だ。

　リチウムのような重要鉱物を日本で加工した車載電池を使い、北米で組み立てたＥＶは対象となる。日米両政府は３月２８日にサプライチェーン（供給網）強化に向けた協定に署名し、日米がＦＴＡを締結した扱いとなった。

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2023-04-02 02:19:51Z
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